のののごはん【海の恵みをまるごといただく。海女料理ししくいの残酷焼きの全貌】

「残酷焼き」なるミラクルネーミングに惹かれて、徳島県徳島市まで車で行って来た。真夏の事だった。
この記事は覚悟して読んで欲しい・・・ドロドロドロ


遅めのランチにお邪魔したからか、道路も店内も空いていた。
建物は簡素な外観と言ったら失礼だが、見過ごしてしまいそうになったのでご注意を。


焼物ランチに何点か追加する形で注文をした。

なんだか気合いが入るペーパーを見ていると

突き出された海老さん。

こんなものは序章の序章の序章に過ぎなかった。
海老を自分でのんびり剥いたのはこいつだけだった。
というのもこれ以降、息つく暇など無かったのだ。


ゆっくり頬張っていると、とんでもない奴らが現れた・・・。

なんだか風呂桶みたいのの間でバッサバサ音がする物が無造作に置かれる。
背筋がゾッとした。

上の写真はその間から海老がバーン!!!と飛び出て来た図である。

のの「ぎゃあああああああああ」←案の定


へっぴり腰ののこの横でおばちゃんが伊勢海老と鮑をドンドンと焼き始める。

ぐりぐりと動く鮑とぐらぐらと動く伊勢海老さん。これが残酷焼きの正体か・・・。

すると目の前に現れたのは

単品注文した、あわびの刺身!!!!!

見てよこのツヤツヤでプリプリな鮑ちゃん!歯ごたえもたまりません!!!


何やら隣でバキバキ言わせてたおばちゃんが「車海老ねー」と差し出してくる。

まだ動いてる海老さん。踊り食いってやつだね!・・・ん?これ、もしかして、さっきの・・・!!!
甘い!生きが良いだけある。生の海老ってぶちゃぶちゃしてるイメージだったのが恥ずかしい。生の海老を食っている!!!という感触。初体験でござる。


伊勢海老さん、いつの間にか串刺しにされ、あられもない姿に。


と、そこへ単品注文した伊勢海老の刺身が現れた。うぉおおお!また動いている!!
現れた!って感じの毎度の登場シーンへの我々の歓声はおばちゃんも楽しくて仕方なかろう。


ご覧いただけるだろうか。伊勢海老の刺身とはこの筋肉質のことである。
値段に見合ったものを出してくれるので、今回は少しで我慢したけど、次回は・・・むむ。

刺身に添えてあるワカメがすげー美味くてまさかの取り合いになった笑。鳴門のワカメなのだろう。



伊勢海老の焼きも単品で一匹だけ注文したのだが、ちゃんと半身ずつ分けて差し出してくれた。
熱いはずなのにバキバキとたくましく殻を剥き破るおばちゃんの姿に惚れ惚れした笑。
ふわふわで美味しい!!!
プロの焼き具合、最強。このおばちゃん、一家に一台プリーズでござる。


そうこうしてるうちに

あわびが焼けてポイッと置かれる。
デカッ!え?こんな大きいの、噛み切るのかい?

とか思ったのに、柔らかい!!
しかもこの分厚さ、見て!!!
こんなの食える店がトーキョーには無いだろうと確信した。


お次はうちわ海老を焼き始める。
こちらもバキッと串刺しにして焼く。グネグネされるのがやはり少し心が痛む。
でもこいつらの美味さは止まらない。


牡蠣がひとり2個あるけどひとつは生でひとつは焼きにしますかね?と聞いてくれたので、是非それでとお願いする。

こちらは生牡蠣!
口に入れた瞬間、ンー!!!!!(全然違うー!!!)と叫んだ。


お気付きだろうか。伊勢海老さん、頭も焼いてくれているのだ!
私達は伊勢海老は刺身と焼きとで2匹頼んだので、ひとり1つずつ頭を食べられた。
伊勢海老の頭はなめちゃいかん。すげーーーんだぜよ。


ほらぁあああああああああああ
これ!見てよこれ!!!(笑)
やばいっしょこの写真はやばいっしょ!
これは本気で後世に遺したい写真でござるよ。
もーまじ身の毛がとろけた。なんかおかしいけどまあいい。


うちわ海老!こちらは初めての海老さんだった。たくましくバキバキ剥かれた身体からは伊勢海老よりも柔らかくてふわっふわの海老さんが現れた。こちらはとろける海老さん。自分がとけはじめていないか不安だった。


うちわ海老さんも脳内ペロリん。
変な形の海老だが頭はぺろっと取れて食べられた。ののの脳みそもぺろっと取れそうだ。


牡蠣が焼かれていきます。奥はヒオウギ貝。貝より海老の方が派手で残酷さ満天だったね。貝は飛ばないし笑。


サザエでございまーす♪
サザエさんは肝を最後まで取り出すのが大変なイメージですが、ここはプロが早業でポーンとお皿に載せてくれた。

サザエのオスとメスはここで見わけるのコーナー。
肝が緑(写真左)がメス。肝が白(写真右)がオスです。腹黒いのがメスです。
サザエは焼き過ぎたり新鮮じゃなくて硬くて苦いことが多いのだけど、これはほんとに美味しい。プリプリ。


そしておばちゃんの攻撃は止まらない。こちらはヒオウギ貝。ホタテのようだけどもっとシッカリした身でしっかりした味だった。


ヒオウギの殻に牡蠣が乗せられて焼かれたり。見ていてこんなに楽しい食事は初めてだった。


焼き牡蠣。焼きは焼きでまた美味い。海のミルクと呼んだ人は天才だと心から思った。



そんでもってこれはほんとに油断していた。
最初に飛んでた車海老の頭が焼かれて出された。そのまま食べて美味しいよ、と。まさかのオマケがすごく嬉しい。まさに、海の恵みをまるごといただく感じだった。



伊勢海老の味噌汁。伊勢海老さんは本当にいちいち派手だ。派手なだけでなくてきっちり美味いのでキムタクタイプだ。
海老のだしというのは本当に何通りにも味わいを変える魔法のだしだと思っている。


そしてそして、ここで私達、犯罪を犯しますよ。ご飯が付くのですが、ひとつ、うに丼に変更を!!!

どーーーーーーーーーん!!!!!!


これはやばいっしょやばいっしょやばいっしょ犯罪っしょ。

夏の旬の赤うに さん。
何か違和感を持った方は海の幸好き。


普通こんな風に、うにって並んで売ってるでしょ?


でも新鮮なうには、こんな風に、あえて痛みやすい面を上にしてこの写真のように乗って売っているそうだ!

これはやはり東京ではいただけない証。





それから、この店にある すだち醤油が重要。とってもとっても美味しくて、ダバダバかけてしまった。
近くの方は買って帰る方がいるそう。泊まりの旅行でしか行けないけど、オリジナルのものなので冷蔵庫にすぐ入れられないときついという。残念過ぎる!
すだちポン酢やすだち醤油など、買って試してみたが、やはりここの味とは違った。もう一度出会いたいとどこを探してもいない。
恋多き乙女だからって、まさか調味料に恋をするなんて!




とにかく何もかもが美味しくて、何もかもが今まで食べていたものとはまるで違った。
絶対にもう一度と言わず何度でも行きたい店だ。
四国に行かれた際は、是非訪れて欲しい。
見た目グロだからこその美味さ。

海の恵みが織りなす最高の舌鼓の爆演と出会えるだろう。







❑店舗情報

海女料理 ししくい

電話 088-664-0990

住所 徳島県徳島市南沖洲4-5-7-1

営業時間 11:30〜21:00